こんにちは(^o^)
発達障害ASDの当事者ハルっち☆です。
ASDとは自閉症スペクトラムという発達障害の一つで、簡単に言えばコミュケーションが苦手、こだわりが強い特性があります。
このASDタイプ、声をかけてもリアクションが無いってことがよく発生します。
ボク自身も自覚がありますし、ASDのボクの子供も同じくよくあります。
特にASDの子供を持つ親御さんは頻繁に感じることなのではないでしょうか?
スマホでゲームしてる子供の真横で「ご飯食べるよ〜」って声をかけてもリアクションがない。定型発達者からすると完全に無視されてると感じてもおかしくないですよね。
これは、皆さんに知っていてほしいですが、ASDタイプは無視してるわけでは断じてない。ボクのようなコミュケーションにコンプレックスを抱えてるASDタイプが、あえてそんな拗らせるような選択を意図してするはずがありません。
無視してるんじゃなくて、聞こえてないんです。
そんなことも分からずに接してしまうと当然人間関係に歪が起こります。
「無視するな!」とか「聞かれたことには必ず返事しましょう」とか完全に的外れな注意が飛んでくるのです。幼い子供なら間違いなく性格がネジ曲がります。ポクもそのクチです。
聞き取れない原因はちゃんとわかってますよ。ASDの特性が邪魔をして聞き取れないのです。
聴覚は正常なのに聞こえない(‘ω’)原因はASD(発達障害)の特性3つと解決方法
関係している特性は3つあって、「カクテルパーティ効果が働かない」「シングルタスクと集中力」「状況や空気を読むことが苦手」です。
ということで、1つずつ解説します。
カクテルパーティ効果が働かない
定型発達者は、雑音が多い場所や多くの人が話している空間でも、目の前の人が話している重要な会話だけをクローズアップして聞き取ることができます。この現象をカクテルパーティ効果というらしい。一般的にそんな現象が起こってるなんてボクにはオドロキですが…
そうです。ボクにはカクテルパーティ効果が起こりません。雑音もテレビの音も流れてる音楽も全部が音量そのままで耳に入ってきます。
人がたくさんいるようなザワザワしてる場所なら、30センチくらい接近しても目の前の人の言葉をまともに聞き取ることができません。距離とかも関係ありません。どれだけ目の前の人に集中しても聴き取れない。雑音があるだけでビックリするくらい聴こえないんです。
一般的な人が聞き取れる声量では声自体が認識できてない場合も多いのです。
これは脳の機能障害なので訓練しようとしても無駄、どうしようもありません。
生きづらい聴覚情報処理能力に頼った現代社会(‘ω’)視覚特化型ASDタイプのイタい会話テクニック
シングルタスクと集中力
ASDタイプは、一つのことに強い集中力を発揮します。そして同時に複数のことをすること(マルチタスク)ができません。
傍から見るとボーっとしてるように見えていてもASDタイプはだいたい何かに集中しています。そして「何かに集中すること」と「人の声を聴く」ことの同時作業はボクにとってはマルチタスクなんですよね。
例えば、アクションゲームのようなより集中力が必要な作業をしている場合、喋ることも聴くこともできないし他のことを考えることもできません。そのくらいボクたちは強力な一点集中型で、完全に意識は自分の内面に向いてしまいます。
そんな状態なので、外側から声をかけられても気付くことができないのです。
これも、本人にはどうすることもできません。
ボクたちASDタイプにとって一点集中状態がニュートラルで、辞めようと思って辞めれるものではないからです。呼吸をするなと言ってるのと同じです。
状況や空気を読むことが苦手
ボクは、まさか自分にかけられた言葉だと気づかずスルーしてしまうことがよくあります。
遠くの方からかけられた言葉なんて、ボクからしたらアッチの方で誰かが喋ってるなぁ〜ってくらいの認識にしかなりません。まさかボクに向けられた言葉だなんて夢にも思いません。
他にも、複数の人間がいる中で声をかけられた場合なんて、相手がこっち側を向いて話してるかどうか分かるはずもない。
状況的に、当たり前だろってことがASDタイプには理解できないことが多い。
世の中には、名前を呼び止めることもなく要件だけを言い放つ人が多いですが、それは空気が読める定型発達者にのみ通用する。ボクたちには通用しない場合のほうが多いんです。
伝える話術なんて大げさなモノでもないです
しっかり聞き取れるようにするには(^o^)
ASDタイプにちゃんと聞き取れるように訓練させるなんてのは論外です。
物理的に不可能ではありません。でもそれは、「聞き手として常に準備しておけ!」ということ。極度のシングルタスクのASDタイプは、それと同時に他の作業をすべて捨てなければなりません。「何もするな!」と同義です。拷問に近い行為だと思ってください。
そもそも、何かを伝えるということ自体、相手に理解しやすいように伝えるまでが話し手の責任だとボクは思っています。
特に、幼い子供なら絶対に話し手が気を遣って話さなければならないと思います。聴き取れないことを子供の責任にしてしまうとホントに性格に悪影響しかない。
コミュケーション自体に難がありワーキングメモリの低いASDタイプは、準備ができて始めてまともな処理が始まります。準備なしで会話なんて高度な技術を扱うことができないんですよね。
逃げる準備ができないのに急に大地震が襲ったら、だいたいみんなパニックになるか思考停止に陥るのと同じです。寝起きのその瞬間に猛ダッシュするような瞬発力はASDにはありません。
それを理解できたら、相手にしっかり聴きとれるようにするのはとても簡単です。
何かに集中している意識を一度こちらに向けさせるだけでいい。
例えば、名前を読んでこっちを向いたら聴く準備完了です。
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